Azaleaのゆるーいお話

常識人だが"偏愛主義者"、セクシーではないが"ヘロモン"は出すAzaleaが"毒舌ボケ"をかますブログです。「"毒舌ボケ"ってなに?」という方、まあ読んでみてください。

「近代絵画の父」と「紫のおじさん」

横浜美術館で展覧会を見てきました。
ニセ展覧会ポスター

・・・じゃなくて
こっちだ
本物のチケット。
(本物の隅っこの「日テレ」っていうのが、かえって真贋を疑わせている、と思うのは私だけか?)

その名の通り、ポール・セザンヌの絵画を中心に、
彼の作風や絵画理論に影響を受けた後世の画家の作品を
展示した会です。

セザンヌは多作だったんですね。
今回の展覧会、セザンヌの作品だけでも40作品を超えています。
全体だと145点。
見終わるのに、2時間近くかかりました。

感想としては、
これが「セザンヌっぽい」ということは、逆にいえないくらい、
作品の構図や色使いが多岐にわたっている、

ということでした。

だから、印象派後期と呼ばれたり、キュビズムの創始者、と
言われたりするのだろう、と。
(私は専門家ではないので、印象派とキュビズムの共通点に
ついては良く判らないながら、素人目には、
全然タッチの違う絵に見えます。)


そして、セザンヌといえば。
私がとても好きなこの小説のなかにも出てきます。
きらきらひかる (新潮文庫)きらきらひかる (新潮文庫)
(1994/05)
江國 香織

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この小説の中で、主人公の1人である岸田笑子が、
セザンヌの自画像(「紫のおじさんの絵」、というニックネーム?がついている)
に向かって、いつも歌を歌う(笑子は、精神を少し病んでいる。)
帰宅した夫に向かって、
『紫のおじさんに歌をうたってあげたの。そうしたらおじさんも、
お礼にうたってくれるっていうから、だから待ってるんだけど、ちっともうたってくれないの』
といい、彼をぎょっとさせる。
夫は、そこで『妻を寝かせようか、話をしようか、お風呂に入れようか、牛乳でも沸かして飲ませようか』と逡巡するのだが、妻はあっさり
『冗談よ。おじさんはただの絵だもの、歌なんかうたうはずないでしょう』
と言い残して、別なことをはじめるのだ。

ここで自画像がセザンヌである理由はさっぱり分かりませんが、
--歌う相手が耳を切り落としたゴッホだとグロすぎるしなぁ、
などと、「おうちでカラオケ」派の私は思います。
まあ、単純に自画像を何枚も描いている作家、というだけのことかもしれませんが。


今回の展覧会で一つ、職業病的に気になったのが、作品解説文や
セザンヌの手紙の一部分などが翻訳された巨大パネルの日本語文のひどさ。
巨大パネルには、よせばいいのに、原文のフランス語と、英語翻訳まで
一緒に掲示されているので、仏語→英語→日本語と読んでいくと、
「あれ?言っている内容が日本語だけ微妙に違うんですけど」
と、思わずリライトしたくなる、残念な文でした。

まあ、「時間が無いので、とりあえず、明らかなミスの無いように完成させねばっ!」
という事情も分からなくは無いですが、

パロディのパネルを作っている予算とヒマがあったら、
本質的なところに、もっとしっかり力を注いで欲しかったなぁ。


と思い、作品の多さに圧倒されただけに、そこだけ少しだけ残念でした。


横浜美術館は、1月25日まで開催中。
横浜展の公式ページはこちら。

移動展は札幌@北海道立近代美術館で、
2月7日から。
札幌展の公式ページはこちら。

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テーマ:美術館・博物館 展示めぐり。 - ジャンル:学問・文化・芸術

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